資格・スキルが転職を有利にするという定説がありますが、求人サイトで条件検索をすると、実際に『資格必須』となっている求人は全体の15%程度、『有資格者は尚可』となっている求人は7%程度であることが大手求人サイトを調査した結果明らかになりました。
転職に有利な資格は確かに存在するものの、安易な考えで国家資格や民間認定資格を保有することが、キャリアアップに繋がるというのは些か楽天的で時間と労力を無駄にする危険性をはらんでいるということは事前に認識しておきたいですね。
一方で、何かしらの「経験者優遇」という実務経験を伴うスキル保有者を歓迎するという求人は全体の80~85%に上り、転職することで有利な条件を引き出せるという可能性は充分にあります。更に、年収やキャリアアップを目的とした、向上心をお持ちの方々であれば、キャリアビジョンの実現に直結する資格は見つけやすく、努力と結果次第では年収1,000万円を超える可能性すら見えてきそうです。
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資格とスキルの違い
資格とスキルの違いとは何でしょうか?資格には受験資格として『実務経験年数』が定められていないケースがあり、一定の学習期間を経て試験に合格することで取得ができます。倍率が低いもの、高いもの、年間の試験回数が1回のもの、複数回チャンスがあるものなど様々です。
◎実務経験:必要
この場合、職場や団体における業務の経験が必要となっており、身につけたスキルがベースとして一定の評価として先行的に求められ、転職時に有利に働く傾向が強くあります。
◎実務経験:不要
一定の権威性がある資格でも学生時代に取得する人が多い資格には、実務経験は必要ありません。ところが、新卒入社時に未経験ならまだしも、社会に出てから経験が無いという方が転職に使おうとすると年収に大きな変化を生みにくいというのも事実なのです。
スキルとは、学業や業務など訓練を通じて獲得した能力を意味しています。日本語では『スキル=技能』と称されることもあり、生まれながらにして持った才能に技術にプラスアルファして磨きあげた能力や技能、例えば、音楽家の絶対音感など。
営業なら『コミュニケーション能力』や『提案力』などは、スキルにあたり、事務職であれば『情報処理能力』が高いことは評価に値すると考えられます。
資格に比べ「スキル」は、知識だけではなく実践的な能力に分類されるので、転職先でも有用なスキル保有者は年収や待遇面で優遇を受けられる傾向にあります。
◆国家資格
国家資格というのは、FP技能士(AFPとCFPは民間資格)/宅地建物取引主任者にような、人気が高く「比較的取得が容易」な資格、その他、800~1,000万円クラスの高所得者が出やすいとされる、税理士/公認会計士/行政書士/社会保険労務士/中小企業診断士などが挙げられメリットのインパクトを感じやすいと思います。
他の資格との明確な違いは。『国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明されるものとされる。また資格の制度に法的な裏付けが存在し、そこ(根拠法)に資格付与方法・資格付与基準についての明確な記述があり、中央省庁または都道府県レベルの地方自治体が所管する資格を指す。引用元:WikiPedia』とあります。
また、年齢、学歴、実務経験等による制約が課されることもあるとされ、その試験は法に基づきその実施を義務付けられたか、権限を委託された、地方公共団体や民間団体などが管理・運営するとされています。
◆公的資格
公的資格とは、国家資格と民間資格の中間ににある資格です。募集や試験の実施などは、民間団体や公益法人が実施し、文部科学省・経済産業省など、統轄官庁や大臣が認定しする資格を交付します。 主催は民間団体が行いますが、秘書検定/ビジネス実務法務検定/簿記検定など、社会的に信用度と知名度の高い資格があり。
より実務よりの資格試験が多いことから、過去~現在に至るまで磨き上げてきたスキルに、公的な裏付けを加えることで転職を有利にしたい方、社内で手当がつく場合は、年収アップに直結するキャリアアップへの最短経路として人気があります。
◆民間資格
民間資格には、民間・業界団体や企業が独自の基準を設けて審査し、筆記や実技といった試験を実施することで任意に資格を認定する制度を指しています。
代表的なものでは、MBA(=Master of Business Administration)/TOEIC/TOEFLが難易度の高い傾向にあり、産業カウンセラー/マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)などが比較的、取得しやすい民間資格としては人気が高く有名です。
資格によりますが、MBAや産業カウンセラーなどは、国家資格や公的資格と同じくらいに信頼性の高い部類として広く認知されており、転職先で重宝される権威性ある資格であるともいえますのでおすすめです。
◆ディプロマ
ディプロマは、民間スクールや教育機関において一定のコースを修了したことを証明するもので『修了証』として認知されています。国の機関が国家資格を定めない場合、協会や業界団体を創り、ルールや技術水準の標準化を図ることで、業界全体の底上げや信頼性の向上を目指して制定する傾向があり、国を巻き込んで国家資格化するというケースは珍しくありません。
ディプロマ取得の際には、協会や業界団体が定める試験に合格すると、資格保有者として活動ができるようになり、後に国家資格化された場合などには、年数に応じた既得権の発動が見込めるので将来的に国家資格保有者になれることも有り得ます。
キャリアビジョンから資格を選ぶ
現職、将来の目指す仕事によって、取得すべき資格が異なります。バブル崩壊後、リーマンショックに至るまで、社会的・国際的市況変化により所得の低下は著しく、高収入を得るために資格を選定して、その先にある職業など将来像を描くという人が増えている傾向。
やっぱり!資格スクールが最短ルート
資格スクールというと助成金を受けながら学べるが、就業時間や残業による制約、通勤途中にスクールが無いのではという不安から「参考書」や「試験対策本」を購入して、セルフ・スタディーという方が多いのではないでしょうか。そして何度も試験に落ちる。時間というコストが掛かる。
しかし、資格取得や転職が長引くと、生涯年収という蓄積型の目線ではいかがでしょうか。機会損失が発生している。これは間違いのない事実です。
目で見て、耳で聞き、五感をフル活用して学ぶという選択と集中をする勇気を出して、資格スクールというよりも自身の成長に投資してみましょう。早期に資格の取得が叶えば、自己肯定感は完璧。次の成功へ向けて新たな一歩を踏み出すまで、最短ルートを歩むことが出来ることでしょう。
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