食事制限は食事療法として広く知られていますが、ダイエットブームが過熱する中で、効率的に体重を減らすことを求める人が増えてきたことからダイエット法に取り入れられるようになりました。食事制限を中心としたダイエットを実践するなら、断片的な知識で挑戦すると、あなたの身体の健康を大きく損ねる可能性があります。
今回、解説するのは、独学だけで食事制限ダイエットをする危険な行為の前に、成功のコツやヘルスケアを大切にしながら続けられるよう「糖質/脂肪/運動による消費カロリー」などの知識についてです。
ダイエットといえば、多くの人は食事制限と運動をイメージするのではないでしょうか。実際、体重を減らして痩せた見た目を手に入れるためには、食事制限で摂取カロリーを減らし、運動(筋トレと有酸素運動)で消費カロリーを増やすことが必要です。
他にも、「消費カロリー>摂取カロリー」を実現するための運動のコツ、BMIを意識したダイエット、プロの指導なしで糖質制限ダイエットを行うリスクを解説します。
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食事制限のコツ1:脂質、糖質、タンパク質を摂る
食事制限でダイエットするにあたってなによりも知っておくべきなのが三大栄養素です。
三大栄養素とは脂質・糖質・タンパク質のことであり、この3つが人間にとってメインのエネルギー源となります。
脂質はホルモンや膜、脂肪で身体を守る
脂質は単純なエネルギー源だけではなく、ホルモンや膜(細胞膜、核膜)を作ったり、臓器を保護する皮下脂肪を作って身体を守ったりする役目もあります。
脂質は大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、不飽和脂肪酸は植物油や魚(サバなど)の脂に多く含まれ、コレステロールや血液中の中性脂肪を低下させる働きもあります。一方で飽和脂肪酸は動物性の脂に多く含まれており、コレステロールや血液中の中性脂肪を増加させる働きもあるので注意しましょう。
糖質は脳の働きや短時間の運動で消費される
糖質が主に活躍するのは、脳での働きです。脳のエネルギー源はブドウ糖であり、極端に糖質を制限した生活をしていると、意識障害が起きる可能性も少なくありません。
脳のエネルギーに加え、糖質の素早く使用できるという特徴を活かし、短時間での運動(数百メートルのランニング)でも糖質が使用されやすいです。
タンパク質は筋肉や骨、皮膚の原料
タンパク質は約20種類のアミノ酸が結合してによって作られるもので、筋肉や骨、皮膚、他にも臓器や髪の毛などの原料にもなっており、アミノ酸の中には「必須アミノ酸」という、体内では作ることができないために食品から摂取しなければいけないものがあります。
肉、魚、大豆には必須アミノ酸がバランスよく含まれているので、積極的に摂取しましょう。
脂質と糖質を減らして適度な運動とタンパク質を摂取する
三大栄養素の中で、ダイエットで制限されがちなのが脂質と糖質です。
「脂質と糖質を制限することで脂肪を減らし、タンパク質の摂取と運動で健康的な身体を作る」
という考え方が、効果の高いダイエットを実現する要因です。
極端に痩せようとしたり、急激なペースで痩せようとしても、カロリーが大幅に減るだけで不健康な痩せ方をしてしまう可能性もあります。
食事制限のコツ2:食物繊維を摂取する
食事制限のダイエットを行う中でも、食物繊維は積極的に摂取していきましょう。食物繊維を摂ることで、以下のようなダイエット効果があるとされています。
- 余分な脂質の吸収を抑制する
- 糖質の吸収がゆっくりになり血糖値の上昇もおさまる
- 善玉菌が増えて腸内環境が良くなる
以上の効果について、もう少し詳しく紹介します。
余分な脂質の吸収を抑制する
脂質を摂りすぎてしまうと、脂肪が増え、動脈硬化やメタボリックシンドロームといった健康被害を引き起こします。動脈硬化の原因は「LDLコレステロール」というものですが、食物繊維はこのLDLコレステロールを体外に排出するのを助ける効果があります。
糖質の吸収がゆっくりになり血糖値の上昇もおさまる
食物繊維は、糖質の吸収を抑える効果もあります。また、ダイエットとは少し離れますが、糖尿病の原因の1つである血糖値の上昇もおさめる役割があるため、健康的な身体もサポートしてくれます。
善玉菌が増えて腸内環境が良くなる
最近の研究では、腸内環境と肥満には大きな関係性があることがわかってきました。特に、水溶性の食物繊維は前述した血糖値の上昇を抑える役割があるほか、腸内に「痩せ菌」ともいわれる善玉菌を発生させることができます。また、個人差はありますが宿便が2-3kgあり腸内環境と体重に悪影響を及ぼしている場合は、一度、腸内洗浄を受けにいき医師のアドバイスを受けることも健康痩せのためには有効です。
食物繊維を摂りやすい食材
具体的に、食物繊維を取りやすい食材とは何なのでしょうか。糖質や脂質を制限をしつつ、食物繊維を摂取できる食材は以下のようなものがあります。
- 大豆、大豆を皮ごと加工した食品(納豆など)
- シイタケやエノキなどのキノコ類
- わかめなどの海藻類
ゴボウやレンコンなども食物繊維を多く含みますが、同時に糖質も多く含んでいるので、糖質を控えた食事制限ダイエットをしている場合は、摂取する優先度を下げることをオススメします。
同じように、玄米や大麦を使用した食品も食物繊維が多いですが、炭水化物ですので糖質量に気を付けて召し上がってください。
食事制限のコツ3:ベジファーストとカーボラスト
「ベジファースト」と「カーボラスト」は、読んで字のごとく、「野菜を最初に食べる」「炭水化物を最後に食べる」という意味の食事方法です。
ベジファーストとカーボラストの食べ方を行う目的は、ずばり糖質や脂質の吸収を抑えるためです。食事を制限するだけでなく、食べる順番を工夫することでも、ダイエット効果を発揮することができます。
食事制限のコツ4:ビタミンB群はたくさん摂る
タンパク質や食物繊維以外にも、ビタミンB群も食事制限ダイエットで効果を発揮する栄養素です。
食生活を改善するために制限している糖質や脂質の代わりに、栄養素の吸収や代謝を手助けするビタミンB群を積極的に摂取しましょう。ビタミンB群の中でも特に食べるのをおすすめするビタミンB1は以下の商材に多く含まれています。
- 肉(特に豚肉)
- 卵
- 魚介類
- 野菜類
また、タマネギやニンニク、ニラなどの匂いが強い食材と一緒にすることで、ビタミンB1をさらに効果的に吸収することができます。ただし、気をつけたいのはモチベーションがさがること。「食事=楽しみ」でもあるので、料理する際は、クックパッドなどでレシピ探しを楽しみながら実践することが、食事制限ダイエット成功の秘訣でもあります。
食事制限のコツ5:脂肪の燃焼を助ける食材を食べる
食事制限をしていても、最低限の脂質を摂取して脂肪を蓄えないと、栄養失調に陥ってしまいます。脂肪に対する考え方で大事なのは、どれだけ脂肪量を減らすのかではなく、どれだけ効率よく燃焼させられるかです。
脂肪燃焼をサポートするのは、以下のような栄養素と食材です。
- 酵素・・・レタスやキャベツ(生のまま)など
- アミノ酸・・・牛肉、マグロ、高野豆腐など
- ビタミン・・・緑黄色野菜、チーズなど
ただやみくもに糖質や脂質を制限するのではなく、必要な栄養素も意識しながら食事制限を行いましょう。自分に合った栄養バランス、食生活を楽しみながら長続きする健康習慣を作りながら取り組むためにも、栄養士やパーソナルトレーナーといった有識者のアドバイスを受けることは、健康を損ねないために有効な対処方法です。
食事制限のコツ6:お酒は低糖質を選ぶ
食事制限ダイエットを行っているからと言って、禁酒をする必要はありません。しかし、飲むお酒の種類は気を付ける必要があります。晩酌が好きな人の場合、アルコールを摂取することだけは避けたいのではないでしょうか。そんなあなたのために、主に糖質制限に有効な蒸留酒はおすすめで、ちょっとした飲み方の工夫で醸造酒でなくても楽しみながら食事制限を続けられるのでコツを紹介します。
具体的には、糖質が少ない蒸留酒を飲み、糖質の多い醸造酒は控えましょう。
【蒸留酒の例】
- ジン
- ウイスキー
- 焼酎
【醸造酒の例】
- ビール
- 日本酒
- 甘いカクテル
食事制限中はメニューが絞られるなか、味覚的な刺激をお酒の工夫で得ることができます。おすすめは、炭酸/シークワーサー/レモン果汁の3つで、ハイボールを作ること!刺激は強炭酸、爽やかさには柑橘類の液体を風味づけに使うのがコツです。ただし、飲み過ぎには注意してくださいね(笑)
食事制限のコツ7:おつまみの糖質に注意
前述した蒸留酒を飲んでいるからといって、おつまみで気を抜くとすぐに太ってしまいます。おつまみも、糖質を摂りすぎないメニューを工夫しましょう。
お酒を摂取すると、アルコールを代謝するためにミネラルやビタミンを消費します。タンパク質が多い食材にビタミンやミネラルが豊富に含まれているので、豚肉や大豆を使用したおつまみを食べることをオススメします。
食事制限のコツ8:22時以降に食事をしない
食事の仕方として他にも大事なのが、食事をする時間です。22時以降は、糖質や脂質の摂取を特に控えましょう。人間が体内で脂肪を蓄えるリズムは、ある程度決まっており、22時から2時の間がピークとなっています。
つまり、22時以降に糖質や脂質を摂取すると、体の脂肪として蓄えられやすいということです。
この体内リズムは「BMAL1」と呼ばれるたんぱく質の働きによるもので、15時ごろが最も脂肪が蓄えられにくい時間といわれています。また、寝る1時間前は、内臓の健康状態を保つためにも食べ物を摂取しないのがオススメです。
食事制限のコツ9:油の種類を見直す
多くの料理に必要不可欠な油ですが、この油に一工夫加えるだけで、腸内環境が良くなり効率よくダイエットすることができます。具体的には、エゴマ油やアマニ油をオススメします。特に、熱を加えずにドレッシング代わりに使用すると更なる効果を発揮できます。
サラダ油をフライパンにジャブジャブ入れる方を見た経験はありませんか?あれは、食事制限を失敗させてしまう原因の一つです。いちばんいいのは、油なんか使わない方がシンプルで実践はしやすいですが、人間の身体には一定量の油だって必要ですから極端なチャレンジはしないようにしてください。
炒め物などをする際は『セラミックコート』されたフライパンや鍋を使うことで、油を過剰摂取することを抑制することができるので、デパートやショッピングモールなどで探してみてください。
食事制限のコツ10:常温の水を1.5リットル以上飲む
消化機能を助けるためにも、常温のお水を毎日1.5リットル飲んでみましょう。胃や腸が活発に動くようになり、老廃物の排出や、便秘の解消につながります。特に冬場の寒い時期なんかには、胃腸内環境を整えることで、体調管理を万全にしないと食事制限中に風邪を引いたりするリスクがあります。
最初は1.5リットルも水を飲むことは難しいかもしれませんが、朝にコップ1杯飲み、学校や職場についたら飲み、食事の際に飲み・・・とこまめに飲み続けることで、いつの間にか1.5リットル飲むこともできます。常温であることがポイントです。食事制限をしていると、ときどき、栄養不足気味になったりするので、冷水だと胃腸の動きを弱めてしまうので、やさしい温度の「白湯」はさらにオススメです。
巷で話題の「腸活」は食事制限ダイエットには欠かせない要素だということです。健康を損なわないためにも必ず守って欲しいです。
消費カロリー>摂取カロリーの原則を守るための筋トレと有酸素運動
ダイエットの原則として、消費するカロリーが摂取するカロリーを上回ることが鉄則です。極端な話、1日に100キロカロリーしか摂取していなくても、10キロカロリーしか消費していなければ、痩せることはできません。
健康的な痩せ方をするためにも、ダイエット時は食事制限に加えて運動も行いましょう。オススメなのは、筋トレを行った後に有酸素運動を行うことです。
運動せず食事制限のみでダイエットするリスク
そもそも、運動をせずに食事制限だけのダイエットをして痩せると、どのようなリスクがあるのかを説明します。例を挙げると、以下のような健康へのリスクがあります。
- 栄養不足になって長期的には不健康になる
- 今後消費できるカロリーが減って痩せにくくなる
- 筋肉が減ってリバウンドしやすくなる
いずれも、しっかり運動をすることで解消しやすくなるリスクですので、運動も含めてダイエットであるという認識を持ちましょう。
筋トレの後に有酸素運動で脂肪が落ちやすくなる
筋トレ⇒有酸素運動の順に運動を行うことで、筋肉量を落とさずに脂肪量を減らせます。よって、引き締まった身体になるためにダイエットをしている方におすすめな運動方法といえるでしょう。
ダイエットのための筋トレであれば、以下のようなメニューがおすすめです。
- ワイドスタンススクワット
- フロントブリッジ
- ベンチプレス
- ヒップレイズ
筋トレの後に行う有酸素運動は、長時間継続して行う運動であれば比較的何でもよいです。
- ジョギング、ウォーキング
- サイクリング
- 水泳
- エアロビクス
以上のような運動を、筋トレで熱くなった筋肉を徐々にクールダウンさせるイメージで行うと、効果的に脂肪を燃焼させることができます。
目標BMIを決めてから食事制限ダイエットを始めよう
ダイエットの目標を決めるとき、体重を基準にしていませんか?もちろん、どれくらい痩せるかを数字で考えて目標設定することは良いことですが、単純な体重だけを目標にせず、BMIを基準に目標設定することもお勧めします。
BMIは簡単にわかる肥満度の目安
BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]
数値がいくつになるかで、自分の肥満度が簡単にわかるのがBMI(ボディ・マス・インデックス)です。各国で基準は異なりますが、日本肥満学会はBMI18.5未満を「痩せ型」18.5~25未満を「普通体重」、25以上を「肥満(1~4度まであり)」と定めています。
また、こちらも基準は様々ですが、BMI=22が最も病気になりにくい適正体重、BMI20が健康と美しいスタイルを両立する美容体重、BMI=18をシンデレラ体重と呼ぶこともあります。
BMIで自分の身長にあった体重やスタイルを目標にできる
体重以外にもBMIを基準にしてダイエットをオススメする理由はずばり、「自分の身長に合った体重やスタイルを目指せる」からです。
体重45kgを目指している身長168cmと身長153cmの女性がいて、実際に2人とも体重45kgになったとします。
おそらく、身長168cmの女性は体調が悪いと思われるくらい細く、身長153cmの女性は理想的な痩せ方をしているでしょう。
あなたの身長によって、あなたがスタイル良く見えたり健康的に見えたりする体重は異なってきます。
根拠なく、なんとなくのイメージで減量目標を定めるのではなく、BMIという世界的に認められている基準で、あなたに合った目標設定をしましょう。
糖質制限ダイエットはプロの指導がないとリバウンドする?
ここまで食事制限ダイエットについて解説してきましたが、特に糖質制限のダイエットには注意が必要です。
前述したように糖質は三大栄養素の1つであり、健康的な体の維持に必要不可欠なものであるため、自己流で糖質制限ダイエットを行うことには大きなリスクがあるからです。
その最たる例が、リバウンドです。
糖質制限ダイエットでリバウンドしてしまう原因
糖質を制限したダイエットでリバウンドしてしまう原因はたくさんありますが、以下のような原因がメジャーです。
- 食物繊維不足による便秘
- 糖質を我慢しきれない
- ダイエット終了後、一気に糖質を摂取してしまう
いずれも、栄養学や生理学の正しい知識を持ちつつ、断固たる決意を持っていたら防げる原因なのですが、正直難しいですよね。
よくある質問と答え
- 食事制限は自分でできるの?
- 自分だけでも一定の効果が出やすいです。過剰な糖質制限を行うと、思考力が低下したり、健康を損う可能性がありますので、パーソナルトレーナーや栄養士のカウンセリングを受けるなどしてから行いましょう。
- 食事制限で本当に痩せますか?
- 結論・痩せます。ただし、体重が落ちなくなる『停滞期』があるので、適度な運動をするようにしましょう。
- 痩せすぎて皮にシワがよるの?
- 個人差があります。ボディサイズが大きい方が急激に体脂肪を落とした時になったりします。時間が経てば戻りますが、トレーニングを併用することで避けることも可能です。
- 1日3食で大丈夫ですか?
- はい、大丈夫です。1日3回、もしくは、4回に分けて自分に合った栄養を摂取する食事制限の習慣化が、リバウンドを避けるバランスの良い食生活といえます。
正しい知識を持ったプロの指導で痩せられる24/7ワークアウト
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