
きらびやかなマリンアートで人気の「ラッセン」や、世界中にファンを持つ「ディズニー」の名前は、ほとんどの方がご存じだと思います。
ところで、そんなラッセンやディズニーの、公認アーティスト展示会を主催している企業があります。いずれも世界規模で人気を集める作品ですが、一体その展示会を主催しているのは、どのような企業なのでしょうか? 今回は、さまざまな人気作品の展示会に携わっている、アールビバン株式会社についてご紹介します。
記事の最後にはアールビバンの評判を知るため、ラッセンとディズニー展示会に参加した人へアンケートを行いました。
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アールビバン株式会社とは
「アールビバン株式会社」は、主に絵画・美術工芸品・アート雑貨などを取り扱っている企業です。版画・油彩画・水彩画、彫刻・ガラス工芸品に至るまで、アートにまつわるものが幅広く取り扱われています。
子会社には、クレジット事業の「株式会社ダブルラック」と、「TSCホリスティック株式会社」があります。後者では、フィットネス事業の「カルナ」、ホットヨガ事業の「アミーダ」、リゾートホテル事業の「タラサ志摩ホテル&リゾート」などのサービスが展開されています。
設立は1984年。2018年5月現在、従業員数は293人であり、東京証券取引所JASDAQスタンダードに上場している企業です。“アールビバン”という社名には、フランス語で“絵のある生活(くらし)”という意味があり、創業当時から多くの方へ芸術にふれる喜びを提供してきた同社の企業理念が込められています。
30年を超えるアールビバンの歴史
アールビバン株式会社は、1984年の設立時より、絵画の販売を開始しました。それまでは高価でハードルの高かった絵画の購入ですが、リーズナブルな版画の販売を通して、多くの方の手に届けられるようになりました。
1985年になると、これまでの訪問販売や拠点販売というスタイルを一新し、催事販売というスタイルに。インテリア性が高い版画を中心として、一般家庭でも受け入れられやすい絵画の販売が開始されます。
同社の直営ギャラリー「ビバン・ド・パリ銀座」がオープンしたのは、1986年のことです。1988年には、作家から直接作品を仕入れることにより、同社が顧客に作品を届けるビジネススタイルを生み出します。
1989年には、クリスチャン・ラッセンと販売契約を結びました。ラッセンは、“マリンアート”と呼ばれるジャンルを確立し、世界的なトップアーティストとして知名度を高めることになります。1992年は、メラニー・テイラー・ケントおよびウォルトディズニーエンタープライズ株式会社と、独占販売契約を結びます。
その後も、さまざまなアーティストとの独占販売契約を結んできたアールビバン株式会社。1997年には、「クリスチャン・ラッセン原画展 Gift from the Sea」を開催。アートコンテンツをさらに広めるとともに、時代の変遷とともにイラスト系アートグッズを拡充するようになりました。
ディズニー公認アーティストの作品を取り扱うなど、ますます幅広い層からの支持を集めるようになり、すでに30年以上の歴史があります。現在も人々の暮らしとアートの接点を生み出し、多くの方に感動を与えています。
「展示会」とは?
アールビバン株式会社が開催している展示会では、一般的な美術館で作品鑑賞をするように、アーティストの絵画や原画を鑑賞できます。こちらの展示会の特徴は、もしも気に入った作品が見つかったら、その場で商談して購入ができる点です。ご自宅に絵画を飾ってみたいという方や、有名アーティストの絵をじっくりと鑑賞したいという方は、ぜひ展示会へ足を運んでみましょう。
アールビバン株式会社によって開催されている展示会には、「ラッセン原画展」「ドリームアートワールド」「ファンタジーアート展」などがあります。世界的に人気の作家クリスチャン・ラッセンの絵画や、ディズニー作品をはじめ、さまざまなアーティストの展示会が開催されています。また、いずれの展示会も、予約特典としてオリジナルグッズが手に入るため、アーティストのファン必見のイベントと言えるでしょう。
マリンアートの巨匠ことラッセンの作品を鑑賞できる「ラッセン原画展」は、待望の新作をはじめとして、数々の作品と触れ合えるチャンスです。さらに、ラッセンの初期作品から現在までを辿る、豪華なラインナップを楽しめます。国内で最大規模となる「ドリームアートワールド」は、映画の劇中にはないシーンを描いた作品も多数あり、ディズニーの世界をより深く味わえるでしょう。
「ファンタジーアート展」では、天野喜孝氏・天野弓彦氏の作品を鑑賞できます。これまでに天野喜孝氏が手がけてきた、ゲーム・アニメ・小説など多岐にわたる作品の魅力を、一挙に鑑賞できるのが魅力です。また、父である喜孝氏の才能を受け継いだ息子である弓彦氏の作品も、同時に鑑賞できます。
版画作品・アーティストについて
アールビバン株式会社と販売契約を結んでいるアーティストをご紹介します。
クリスチャン・ラッセン
今や世界的に有名なアーティストであるクリスチャン・ラッセン。彼は11歳の頃にハワイに移住してから、作品によく登場するモチーフである海やイルカなど、自然と触れ合いながら暮らしてきました。
アールビバン株式会社の社長がハワイを訪れた際、たまたまホテルのフロントに飾られていた美しい絵を見つけたのが、ラッセンとの出会いでした。こうして当時まだ無名であったラッセンは見出され、同社と販売契約を結びました。
ディズニー公認アーティスト
ディズニー公認アーティストとは、世界中に限られた人数しか存在しない、ディズニーキャラクターの作品制作を許されたアーティストのことです。厳しい著作権のルールを守り、ディズニーの世界観をさらに魅力的に深める公認アーティストは、非常に貴重な存在だと言えるでしょう。
アールビバン株式会社が取り扱っているディズニー公認アーティストには、「デビッド・ウィラードソン」「ピーター・エレンショー」「ステファン・マーチンエアー」「ジェニー・チャン」「デビッド・タトウィラー」がいます。
そんなディズニー公認アーティストとアールビバン株式会社との出会いは、同社の社長がアメリカを訪れた際にありました。世界中にディズニーのアートを広げたいという思いから、東京ディズニーランドの誕生前から交流が続いていると言われています。
天野喜孝
過去にタツノコプロダクションに所属していたアーティストの天野喜孝は、「ヤッターマン」や「ガッチャマン」をはじめとしたヒット作を生み出しました。1987年には「ファイナルファンタジー」のビジュアルコンセプトデザインを担当し、一世を風靡したという華やかな経歴があります。
カーク・レイナート
カーク・レイナートは、1993年にニューヨークイラストレーターミュージアム協会より、優秀アーティストに選出された作家です。アールビバン株式会社によって日本で紹介された当時、700枚の版画を完売しています。
シム・シメール
水彩画家のウィリアム・シメールの息子であるシム・シメールは、10年間にわたる絵画教師人生の後、画家として転身したアーティストです。環境保護団体のWWFに所属し、自然環境保護をテーマに、動物愛あふれる作品を発表しています。
J.トレンツ・リャド
スペインのアーティストであるJ.トレンツ・リャドは、美術学校に通う時代から多数の作品が受賞し、さらには19歳という若さで助教授に任命されました。1986年にはテキサスで名誉市民に選出され、「パーソナリティオブ・ザ・イヤー」にも選ばれました。
作品を見た人の感想から見えてくるもの〜ラッセン版画の魅力〜
ここからは、実際にラッセンの版画を見たことのある人にアンケートをとった結果をお伝えします。実際にラッセンの版画を間近で鑑賞した方は、どのような感想を抱いたのでしょうか? ラッセン版画のファンを対象に、アンケート調査を実施してみました。世界中でその名を知られるラッセンの魅力に迫ってみましょう。
- 調査対象:ラッセンの版画を鑑賞したことのある人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査時期:2018年5月
Q.ラッセン版画が好きな理由は何ですか?

「イルカや海が好きだから」
- ラッセンが描いたイルカはとてもきれいで、見ているだけで気持ちが穏やかになります。色鮮やかな色彩は、気持ちが沈んでいる時でも明るくしてくれました。(女性・21歳・東京都)
- ハワイがもとから大好きなので、ラッセンも大好きです。加えて、イルカも海も幼いころから大好きなのでとても気に入っています。(女性・34歳・千葉県)
「色がきれいだから」
- 幻想的な色使いに現実と違う世界を想像します。その空間に入り込んでみたいです。(女性・40歳・神奈川県)
- 色がきれいで、不思議な気持ちになります。きれいなだけなく、癒されて心を落ち着かせることができます。(女性・44歳・新潟県)
「雰囲気に癒されるから」
- どこか厳粛で幻想的な雰囲気の絵を見ていると、日々の悩みごとも落ち着いて考えられるようになる気がする(女性・32歳・長野県)
- ラッセンの版画を見ていると自分が海にいるような感じになれるから好きです。(女性・44歳・愛知県)
「カラフルな絵が好きだから」
- ラッセンの最大の特徴は海とイルカと思われますが、ラッセンが描く独特のカラフルな色彩やタッチが私自身はすきです。(男性・48歳・埼玉県)
総合考察
ラッセン版画の魅力について調査したところ、もっとも多くの方が「イルカや海が好きだから」と回答していました。幼い頃のラッセンも、ハワイの自然に包まれた心地よさから、いつしかマリンアートを描くようになったようです。美しい自然を愛する心は、日本のファンにも通じるものがあるようで、やはり万国共通のテーマと言えるのではないでしょうか。
次に多かったのは、ラッセンの独特の色使いにまつわるコメントです。ラッセン版画に特徴的な幻想的な海の色へ、現実とはかけ離れた理想の世界を見出す方も少なくありません。じっと鑑賞していると、まるで絵画の中に吸い込まれるかのように、不思議な気分になってくるようです。
また、ラッセン版画の雰囲気も、多くのファンを魅了しているポイントです。太陽が沈んで辺り一帯が夕焼けに包まれる海や、満月が妖しく光る夜の海は、いずれもラッセンならではの世界観。海がさまざまな表情を見せるということを、ハワイで育った彼はよく知っており、その才能により表現しているのです。
作品を見た人の感想から見えてくるもの〜ディズニー版画の魅力〜
ディズニー公認アーティストの作品についても、ラッセン版画と同様にその魅力を分析してみました。実際に作品を鑑賞したファンへのアンケート調査の結果を通して、ディズニー版画が持つ魅力についてご紹介します。
- 調査対象:ディズニーの版画を鑑賞したことのある人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査時期:2018年5月
Q.ディズニー版画が好きな理由は何ですか?

「ディズニーキャラクターが好きだから」
- 小学生の頃からミニーちゃんが好きで辛いときもミニーちゃんのぬいぐるみを抱きしめて癒されていました。(女性・24歳・鹿児島県)
- ミッキーやプーさんをはじめディズニーには年齢を重ねてもかわいいと感じる魅力的なキャラクターが多いから。(女性・51歳・滋賀県)
「雰囲気に癒されるから」
- 夢や希望、思いやりや優しさを大切にするディズニーは、小さい頃から好きでした。大人になってからも好きで、ディズニー作品を目にすると自然に頬が緩みます。老若男女問わず、多くのファンがいるディズニーはずっと存在し続けてほしい。(女性・33歳・千葉県)
- ディズニー作品は現実では味わえない夢のある作品が数多くあり、現実を忘れて楽しむことができ、癒やされる。(男性・30歳・沖縄県)
「ディズニーの映画が好きだから」
- ディスニーアニメーションはキャラクターの動きが生き生きとしていて、質の高いアニメ作品だと思います。(男性・20歳・兵庫県)
- 昔の作品は子供の頃に憧れた世界があってワクワクするし、最近の作品は大人の心にもぐっとくるものが多くて、色々な作風があるところが魅力。(女性・24歳・埼玉県)
「色がきれいだから」
- 使用されている色合いが美しくて、見ていて明るく温かい気持ちになるのが気に入っています。(女性・45歳・大阪府)
- 様々な色が調和していてものすごくきれいな色でキャラクター達を表現していて、感動した。(女性・24歳・福島県)
考察
ディズニー版画にこれほどまでに多くの方が惹きつけられるのは、魅力的なディズニーキャラクターたちの個性があるからのようです。今回のアンケート調査でも、幼い頃からキャラクターたちに救われてきたという意見や、大人になってもいつまでも大好きでいられるという意見が、多数集まりました。
ディズニー作品では、さまざまなキャラクターたちが活躍する姿を通して、それを見た方に“勇気”や“思いやり”や“優しさ”といった、素敵な気持ちをプレゼントしてくれます。そんなディズニー映画ならではの世界観や雰囲気が、ディズニー版画をより魅力的なものに見せている側面もあるでしょう。
非常に多くの方が、ディズニーのキャラクターや世界への愛を伝えてくれましたが、さらにはアートという観点からもディズニー作品は優れています。独特のタッチや、キャラクターの動き、色使いなど、芸術としての美しさも兼ね備えているのです。そんなディズニーのキャラクターを描くことを許された、公認アーティストたちが、いかに類稀な才能の持ち主であるかがお分かりいただけるはずです。
まとめ
今回は、私たちの生活とアートを結びつける、アールビバン株式会社についてご紹介しました。こちらの企業では、クリスチャン・ラッセンやディズニー公認アーティストの絵画をはじめとして、さまざまな契約アーティストの絵画が取り扱われています。アーティストのファンの方はもちろんのこと、アートを楽しむすべての方に知っていただきたい企業です。アールビバン株式会社の展示会へ足を運べば、まだ知らないアーティストや作品との、運命の出会いが待っているかもしれません! ぜひ展示会を訪れてみてください。